ITMNS 2021 国際微量ミネラル栄養学
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ジンプロ・ミネラル:肉牛における栄養への取り組み

ジンプロ・ミネラル:肉牛における栄養への取り組み

クリス・アシュワース博士、獣医師

研究開発・栄養学テクニカルサービス部門 肉牛チームリーダー

ジンプロコーポレーション

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ジンプロ社は1971年の創業以来、“家畜の生産性向上のための微量ミネラル栄養学”に専念し取り組んできました。今までジンプロ社は、肉牛の免疫や繁殖、飼料効率、採食量、蹄の健康に関連する査読済み論文試験を、40本以上発表してきました。(2020年9月時点:46本)。これらの試験結果から、ジンプロ・ミネラルが肥育農場や繁殖農場、肥育前の分離飼養時において、肉牛の生産性と健康状態を向上させるためにどの様に貢献出来るのかを明らかにしました。

1980年頃に行った肉牛の最初の試験において、ジンプロ社の硫酸亜鉛メチオニンが趾間フレグモーネの予防に重要な役割を果たしていることが示されました。その試験では、ジンプロ・ミネラルを肉牛の栄養プログラムに組み込むことで、趾間フレグモーネの発生数が30〜57%減少しました。

1990年代半ばに、ジンプロ社はカナダのサスカチュワン大学のポール・グリノー博士と共著で、牛の跛行図解ハンドブックを発表しました。この本では、蹄の基礎的な解剖学と各蹄病変の違い、それぞれの蹄病変形成の危険因子や治療法、制御方法、管理の推奨について紹介しています。この本によって、ジンプロ社の名前は、牛の跛行の分野において世界中に認知されるようになりました。

ジンプロ社は創業25年目の1996年に、アベイラミネラルシリーズを開発しました。このシリーズの中ではアベイラ4とアベイラ亜鉛が肉牛の栄養において重要です。

  • アベイラ4を用いた試験から、以下の点において役立つ事が明らかになりました。

母牛:繁殖成績向上、乳生産量増加、初乳品質向上

子牛:離乳時体重増加、牛呼吸器性疾患(BRD)の治療率低下

未経産牛:増体改善、排卵率と受胎率向上

種雄牛:精子品質向上、蹄の健全性向上

  • アベイラ亜鉛を用いた試験からは、以下の点において役立つ事が明らかになりました。

腸の健康(小腸粘膜上皮細胞の健全性)の向上、平均日増体量の増加、飼料要求率の良化、肥育牛で肢蹄の問題発生の減少等

2013年にジンプロ社は、全く新しい蹄管理アプローチとしてアベイラプラスを開発しました。試験から、アベイラプラスを特定の処方で設計された飼料の一部として給与することが、趾皮膚炎(別名:有毛イボ)予防に貢献する新たな栄養的解決法となり得ることが分かりました。

オレゴン州立大学で実施された最新の試験から、妊娠期の母牛向け飼料にアベイラ4由来のジンプロ・ミネラルを添加することで、非添加飼料を摂取した母牛と比較して、それぞれの母牛から生まれた子牛の離乳時体重が24kg増加することが分かりました。また、これらの子牛はBRD治療率が22%も低下しました。

繁殖農場、育成農場、肥育農場であっても、ジンプロ・ミネラルは、妊娠率や飼料効率を向上させ、BRDや跛行の発生を減少させ、離乳時体重を増加させることに役立つでしょう。

 

肉牛の繁殖

繁殖農場において、母牛管理が収益性の高い経営のために重要です。肉牛の栄養プログラムにジンプロ・ミネラルを組み込むことで、妊娠期や分娩期、泌乳期において晒される生産上のストレスへの準備と回復を助け、分娩間隔の短縮が期待されます。更に、ジンプロ・ミネラルは初乳中の免疫グロブリン量を増やし、それにより子牛が生後に良いスタートを切ることが出来る様になり、より増体が早くなって、出荷体重の増加に役立つでしょう。

 

離乳期での成功

離乳子牛(アメリカではおよそ6〜7ヶ月齢)はストレスへの対応能力や、有効的なワクチン反応、肥育農場での良好な成績が求められます。ジンプロ・ミネラルを用いた試験から、肥育農場への移動前、及び離乳期の子牛において、ワクチン反応の向上やストレスの影響の軽減、BRD治療率の低下といった効果が得られました。

 

仕上げ期での成功をもたらす

ジンプロ・ミネラルを肉牛栄養プログラムに組み込むことで、肥育牛の全体的な生産性や収益性に影響を与えるでしょう。微量ミネラルの不均衡及び不足は免疫システムを弱めてしまい、結果として慢性炎症を引き起こし、飼料効率や増体量を悪化させ、成長能力を最大限に活かすことが出来なくなります。また試験から、肥育牛にジンプロ・ミネラルを給与することで、以下のことが分かりました。

  • 日増体量が増加する
  • 飼料要求率が好転する
  • 肢蹄の問題が減少する

 

肉牛の跛行

ジンプロ社の肉牛への取り組みは微量ミネラルだけではありません。跛行は動物の健康だけでなく、収益にも多大な影響を及ぼします。それ故、ジンプロ社は2013年にStep-Up管理プログラムを、カンザス州立大学の肉牛研究所と共同で開発しました。このStep-Up管理プログラムでは、肉牛の跛行牛の識別と管理においての体系的なアプローチを提供することで、跛行牛の特定、診断、治療を通して肥育牛の跛行発生の減少に役立ちます。

ここ数年、ジンプロ社は“牛の跛行:蹄病変の特定、予防、制御”という題目の本の作成にも注力してきました。この本は80ページから成り、数百枚の最新の写真やオリジナルの図を用いて、跛行はどの様にして起こるのか、また何故起こるのか、跛行を防ぎ制御するためには何をすべきなのかが簡単に理解出来る様になっています。

(全編日本語訳版を販売しておりますので、興味をお持ちの方は弊社営業担当者までご連絡下さい。)

約50年間、ジンプロ社は肉牛の健康と生産性を向上させることによって、生産者の方々の支援をしてきました。私達は、暑熱ストレス管理や腸管の健全性、肢蹄の問題、BRD、繁殖といった生産上の起こりうる課題に関して対処する手助けをするために、ジンプロ・ミネラルの研究に今後も投資を続けていきます。

肉牛栄養プログラムにおけるジンプロ・ミネラルに関してのご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。

 

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