免疫調節は鶏の健康と生産性において重要

免疫調節は鶏の健康と生産性において重要

アルバート・ブリン博士

養鶏アカウントマネージャー

ジンプロコーポレーション

シェア

免疫は、物理的防御と特異性の細胞で構成されている複雑な経路であり、有害物質や病原体に対して、受動的及び能動的防御機能を発揮します。炎症は鶏の防御機能にとって重要ですが、その過程で多量の栄養素を消費します。その結果として、長期的または慢性的な炎症に陥り、生産性が減少してしまいます。従って、免疫調節は鶏の健康と生産性において重要です。

免疫調節は、免疫を調節する動物の能力のことを呼びます。鶏が感染した時には、病原体を排除し、最終的に治癒と修復を行うことを目的とした、炎症反応が引き起こされなければなりません。また、一度感染が収まった後に、炎症反応を抑えるための免疫の能力も同様に重要です。その能力のおかげで、鶏が栄養素を免疫反応に使うのではなく、成長や繁殖といった生産活動に対して使える様になるのです。

 

自然免疫と獲得免疫

免疫には自然免疫と獲得免疫の2種類が存在します。自然免疫とは、非特異的で免疫記憶がなく、非特異的白血球細胞が鶏に感染する抗原を攻撃することによって始まる一連の免疫反応です。それに対して獲得免疫はより複雑です。獲得免疫は、特異的な抗原を標的とし記憶する細胞や免疫グロブリンを発達させます。獲得免疫は、栄養要求量の点で非常に効率的かつ組織へのダメージが少ない免疫反応です。

免疫の目的は病原体を死滅させ、恒常性を回復させることで、感染を初期段階で防ぐことです。そこで、上皮の健全性がその役割を担います。上皮組織は自然免疫において最も重要な箇所であり、物理的防御層として働き、外部からの病原体の侵入を防ぎます。主な感染部位である腸管と呼吸器は上皮の健全性を確保する構造を有しています。

タイトジャンクションと呼ばれる構造によりお互いが密接結合している細胞内層は、上皮の健全性維持及び非制御の免疫刺激を防ぐために重要な役割を果たします。これにより、それぞれの器官が感染することを防ぐのに役立ちます。暑熱ストレスといったストレス因子に晒されることでタイトジャンクションが弱体化すると、慢性炎症に陥ることが証明されています。

 

慢性炎症は鶏の生産性を鈍化させる

炎症、特に自然免疫の活性化には栄養素を非常に多く利用します。免疫反応が長期化し、慢性炎症に陥ると、成長や繁殖、飼料効率などの生産性や、肉や乳、卵の生産に用いるはずの栄養素とエネルギー量が減少してしまいます。

動物が十分量の栄養素とエネルギーを摂取出来なければ、それらの需要を満たすために筋肉の分解が始まってしまうでしょう。それにより、摂取不足の重度及び期間次第ですが、屠体重量の大幅な減少に陥ることもあります。

過剰もしくは慢性的な炎症の局所的及び全身的な影響の組み合わせには注意すべきです。炎症症状が確認し難い場合もあり、その場合動物の生産性と収益性が徐々に低下している可能性もあります。

 

微量ミネラルと免疫システム

微量ミネラルの要求量を満たすことは、動物が日々晒されている外部刺激に対して対応するために重要です。動物が微量ミネラルの要求量を満たすか否かは、供給量だけでなく、供給源や飼料・水中の拮抗物質量、ストレス量にも左右されます。

亜鉛は、消化器や呼吸器の上皮細胞の結合を強固にすることで、上皮の健全性維持に役立ちます。上皮の健全性は、亜鉛やセレンといった他のミネラルの抗酸化作用によっても維持されています。

マンガンは、感染の第一防御層であるムチン生産に亜鉛と共に関与しています。これにより、健全性が向上することで、免疫活性や炎症が抑えられ、筋肉の成長や産卵といった重要な機能に栄養素を利用することが出来ます。

クロムは、ストレス環境下でのコルチコステロン量を減少させ、生産性及び健康状態を向上させることで細胞及び体液レベルで鶏の免疫能力に有用であることが報告されています。コルチコステロンは、ストレス環境下で放出される免疫抑制ホルモンです。

 

ジンプロ・ミネラルは鶏の免疫能力を向上

養鶏飼料にアベイラ亜鉛由来の亜鉛を添加することで、消化器や呼吸器の上皮細胞間の結合を強固にし、タイトジャンクションを維持することで炎症を制御することに役立ちます。23本の試験結果から、ジンプロ・ミネラル由来の亜鉛かマンガン、または2つを併用して給与した際に、同様の無機微量ミネラルを単独給与した場合と比較して、15%以上も腸管強度が上昇したことが分かりました。

また試験から、ブロイラー鶏にジンプロ・ミネラルを給与すると、無機微量ミネラル単独給与と比較して、複数の免疫細胞の増殖と活性、マクロファージの腫瘍活性が上昇することが分かりました。また、サルモネラ・ティフィムリウムに感染させたレイヤー鶏にアベイラ亜鉛由来の亜鉛を給与することで、リポ多糖(LPS)への感受性が上昇し、その結果より早く熱が低下し、強力な炎症性サイトカインであるインターロイキン-1β量が減少することが分かりました。これは、より迅速かつ、より強固に反応することで急性反応の期間が短くなり、恒常性の迅速な回復が出来るようになったことを意味しています。

コクシジウムに感染させたブロイラー鶏にジンプロ・ミネラルを給与することでインターロイキン-10(IL-10)量が増加することが確認出来ました。IL-10は重要な抗炎症性サイトカインで、免疫反応の均衡や過剰な炎症を抑える働きをします。

ジンプロ・ミネラルの様々な作用によって免疫システムは効果的に調節され、生産性と収益性を向上させるでしょう。養鶏栄養プログラムにおけるジンプロ・ミネラルの有用性に関してのご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。

*注:日本で販売されていない製品もございます。

 

シェア

Theme picker