ジンプロ・ミネラルを繁殖農場の栄養プログラムの基礎的な部分に取り入れる理由
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ジンプロ・ミネラルを繁殖農場の栄養プログラムの基礎的な部分に取り入れる理由

ジェフ・ライル

ジンプロコーポレーション

現在、世界中の繁殖農場では増体改善と繁殖成績向上のため、ストレスに打ち勝つため、そして趾間フレグモーネのような蹄病と闘うためにジンプロ・ミネラルの給与を選択して頂いています。農場では、常に意思決定が正しいかどうかを判断しなくてはなりません。そして時には、ジンプロ・ミネラルを餌から抜くことをご検討される場合があるでしょう。いくつか耳にする理由として:

  • 当初、ジンプロ・ミネラルの影響を期待して給与を開始した理由であった問題が解決した
  • 飼料費を低減し農場の利益向上を図るというプレッシャーを受けている

それでは、農場の肉牛栄養プログラムからジンプロ・ミネラルの給与を停止する最も望ましいタイミングはいつなのでしょう?答えはシンプルです。「ありません。」

 

ジンプロ・ミネラルは問題発生の予防のためと、
生産性と利益の向上のために給与する

繁殖農場で直面していた問題が解決してしまえば、ジンプロ・ミネラルの価値を忘れてしまうのは簡単かもしれません。例えば1年前、あなたの農場では10%の母牛が趾間フレグモーネの治療を受けたとします。しかし、ジンプロ・ミネラルの給与により、今年の治療割合はたったの4%で済みました。この部分で見ると、この問題は農場内でコントロールできる状態になっており、飼料費に余計なお金を費やす必要はないように見えるかもしれません。

ただし、この必須ミネラルは単に問題解決だけのためにあるものだとはお考えにならないでください。最初に起きているのは予防効果です。これを飼料から抜いてしまうと、数ヶ月後にはまた解決した問題が再発してしまう場合があります。趾間フレグモーネの原因菌は、農場の環境内に変わらず存在しているのです。

趾間フレグモーネだけが例となるわけではありません。ジンプロ・ミネラルは異物に対する免疫を働かせるために、迅速に強力な炎症反応を働かせることを促します。この結果、牛は疾病対策のために用いるエネルギーが少なくて済み、より多くのエネルギーを維持、生産、繁殖などに用いることができます。

市場相場が落ち込んでいる時は、ジンプロ・ミネラルを農場の栄養プログラムから切ることがコスト削減の簡単な方法のように見えます。ただしこれは短期的な解決方法であり、長期的な生産性や利益を犠牲にしていることにご注意ください。

妊娠牛にジンプロ・ミネラルを給与することで、生まれた子牛の離乳時体重(7ヶ月齢程度)が1頭当り12.7kg増加し、平均日増体量が41g /日も向上し、趾間フレグモーネの発生割合が30〜57%低下したという試験があります。また、季節繁殖の繁殖農場において、分娩期間の最初の21日間で分娩する母牛が増えたという研究もあります。季節繁殖の分娩期早期に出生した子牛は、販売まで母牛と過ごす成長期間が長くなり、販売時体重が増加します。

 

安定性が鍵

ウシ呼吸器性疾患(BRD)のワクチンを打とうとする際に、その疾病が発生するまで接種を待つことは通常ありえないと考えます。同様に、なぜ牛が異物の攻撃を受けて免疫を働かせなければならなくなるまで、ジンプロ・ミネラルの給与を控えなければいけないでしょうか?生産性の向上だけを見ても、ジンプロ・ミネラルの費用対効果は3倍とされています。牛の健康状態が改善されて、治療費用が抑えられていることも加味すると、費用対効果はさらに高くなります。

農場で牛が一生の内に直面するストレス要因と戦う準備をするためにジンプロ・ミネラルを給与するのであれば、ストレスに晒される60〜90日前からの給与開始をお奨めします。従って、ジンプロ・ミネラルの給与を停止するタイミングを図っているのであれば、牛がストレス要因に晒されることがない90〜120日程度の期間を、カレンダー上でしっかりと把握出来ているかご確認ください。残念ながら、それは予測出来ません。繁殖サイクルだけを考えてみても、その様な期間は明確に存在しないことが事実です。これが、ジンプロ・ミネラルを通年、日常的に農場の栄養プログラムの基礎的な部分に組み込んで頂く理由です。

肉牛の栄養プログラムにジンプロ・ミネラルを添加して頂くことの利点についての詳細は、弊社営業担当にご連絡ください。

 

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