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微量ミネラルを用いて、母豚の繁殖上の問題に対処する

微量ミネラルを用いて、母豚の繁殖上の問題に対処する

マーク・ウィルソン博士

ジンプロコーポレーション

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跛行は、母豚の生産性の大幅な低下と関連があり、早期淘汰の割合を高めてしまうことが知られています。跛行によって淘汰される母豚は若齢であることが多く、それが群内の産次構成に影響を与えてしまいます。その結果、産子数や生存産子数に負の影響が生じ、群の健全性が悪化してしまいます。

養豚業界では長年に亘り、跛行及び跛行による繁殖成績と連産性への影響の関連性について調査が行われてきました。その結果、以下の3つが明らかになりました。

  • 跛行母豚は産子数が少なく、生存産子数も少ない。
  • 跛行母豚は連産性が低く、一生涯での総産子数も少ない。
  • 跛行母豚は初乳中のIgG濃度が低く、子豚の離乳時体重が軽い。

これらのデータから、跛行母豚と非跛行母豚の間に、在群率や連産性、分娩成績に関して大きな差があることが明らかに分かります。それでは、なぜこの様なことが起こるのでしょうか?

跛行は炎症によって引き起こされることが多く、炎症によって免疫システムが活性化され、生産に用いられるはずの栄養素やエネルギーを、炎症を抑えるために利用してしまいます。それと同時に一般的な跛行母豚は採食量が減少しますので、栄養摂取量が減少します。このように、体内の栄養素量が減少し、かつ免疫システムにより多くのエネルギーを利用してしまうので、繁殖のために利用可能な栄養素量は少なくなってしまいます。

適切な微量ミネラル源を母豚飼料に添加することが、跛行によって生じる繁殖上の問題を最小限に抑えることに役立つことが試験から分かっています。

 

適切な微量ミネラル源はストレスの影響を補う

微量ミネラルの要求量が増えた時の対策として、供給量を増やす方法、生体内利用率を向上させる方法、もしくはこの2つの方法の併用があります。ジンプロ社の亜鉛とマンガン、銅のアミノ酸錯体の給与が、跛行によって増加する母豚の代謝要求量の充足に役立つことが試験から分かっています。更に、健康な母豚においても、ジンプロ・ミネラルは繁殖成績を向上させるでしょう。

母豚に亜鉛とマンガン、銅を給与した比較試験から、妊娠豚舎内における母豚の跛行発生が減少したことが分かりました。供試母豚には亜鉛とマンガン、銅の供給源以外は全て同じ飼料を妊娠期と授乳期に給与しました。

試験区では、母豚にジンプロ・ミネラルを添加した飼料を給与しました(ジンプロ・ミネラル由来の亜鉛50ppm、マンガン20ppm、銅10ppm)。さらに試験区では、処理区の無機ミネラル飼料(亜鉛125ppm、マンガン40ppm、銅15ppm)と等量になるように、対照区に用いられたものと同じ硫酸塩由来の微量ミネラルを添加しました。

ジンプロ・ミネラルを給与した母豚は、後肢と外蹄の蹄病変が少なく、総病変数も少ないことが分かりました。この結果は、大学によって実施された、商業養豚農場においてアベイラサウを給与することにで、蹄病変数が減少し重症度が軽減した試験結果と一致しました。

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ジンプロ社は、母豚に起きている炎症(跛行)が、なぜ蹄の角質組織に影響を与えるのかに関して、その機序を解明する試験を実施しました。炎症性サイトカインはケラチノサイトの増殖を抑制することで、損傷した角質組織の修復能力を低下させてしまいます。ジンプロ・ミネラルは炎症反応の軽減に寄与するので、他の微量ミネラル源と比べて角質修復過程において優位に働きます。その結果、連産性の上昇や跛行によって淘汰される母豚数の減少という結果をもたらします。

跛行による淘汰や斃死数が減少することは、多大な利益を得ることに繋がります。もし、淘汰や斃死数を1000頭中10頭(1%)まで減少させることが出来れば、候補豚の管理費用を$3,000以上削減出来ます。ある母豚30,000頭飼養の農場では、アベイラサウを栄養プログラムに採用し飼養管理を変更したことで、跛行による母豚の淘汰数を約58%も減少させることが出来ました。

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ジンプロ・ミネラルを給与することで、炎症が抑えられ、初乳や常乳中の体細胞数が25日間で65%も減少しました。その結果、一腹当たりの離乳時体重が14%増加しました。更に、アベイラサウを母豚の飼料栄養プログラムに組み込むことで、初乳中のIgG濃度が25%、2日齢の子豚の血清中IgG濃度が7%、それぞれ増加しました。

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初乳及び常乳中の体細胞数が減少し、IgG濃度が増加することで、アベイラサウを添加した母豚から生まれた子豚は離乳時体重が平均3%増加しました。

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ジンプロ・ミネラルを母豚に給与することで、微量ミネラルの栄養状態が向上し、それによる経済的な利点を得ることが出来るでしょう。ジンプロ・ミネラルを母豚に給与することで、無機微量ミネラル単独給与の場合と比較して、蹄病変の発生が減少、泌乳成績、繁殖成績が向上、連産性が上昇することが試験から分かっています。

蹄の健全性は、健康な母豚を飼育するために重要です。もし、適切に処置されなければ、蹄におけるマイナス要因が跛行を引き起こし、更に合併症をも引き起こすことがあります。これにより、繁殖成績と連産性の低下し、生産コストの著しい増大が起こり、結果的に莫大な損失を招いてしまいます。母豚の跛行や炎症を引き起こす要因を十分理解することで、それらの発生を防ぎ、原因の多くを防ぐことが出来ます。

適切な種類と適量の微量ミネラルを給与することで、跛行や暑熱ストレス、リーキーガットといった繁殖成績を低下させる状態から母豚を防御するのに役立ち、健康な母豚においては生産性を最大限に引き出してくれるでしょう。

養豚栄養プログラムにおけるアベイラサウ給与に関するご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。

 

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