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水産生物栄養の変化

水産生物栄養の変化

クラウディア・シルヴァ博士

ジンプロコーポレーション

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長年の間、魚粉や魚油はそれぞれ主なタンパク質源、脂質源として水産生物の飼料に使用されてきました。魚粉には高品質なタンパク質や微量ミネラルが豊富に含まれています。更に、魚やエビにおけるこれら栄養素の生体内利用性は非常に高く、長年に亘って、飼料に高濃度で使用されてきました。従って、養殖業界として魚粉や魚油の代替品及び、微量ミネラルなどの必須栄養素の生体内利用可能な供給源を探す必要がありませんでした。

養殖が1990年代から2000年代前半にかけて盛んになったのに伴い、生産者は、魚粉の減少に直面し、大豆飼料といったタンパク質源の代替品を探さなければならなくなりました。

これらの変化によって、費用面や持続可能な養殖に必要な条件を満たす一方で、生産者の方々は水産生物の栄養要求量を満たし、高い生産、繁殖率を維持するための新たな方法を探さなければなりませんでした。

この記事では、魚粉量を減らす理由と、ジンプロ・ミネラルを用いることで、水産生物の栄養要求量を満たすことにどの様に貢献出来るのかをご説明します。

 

変化を促す安定供給と持続可能性

タンパク質源の代替品を探さなければならない2つの大きな理由が:安定供給及び費用と、消費者の持続可能な養殖への関心です。

安定供給及び費用

多くの魚粉と魚油はペルー等のエルニーニョ現象の様な気候変動の影響を受ける国から輸入されています。エルニーニョ現象は海水温と海流を変動させ、その結果南半球の天然魚の移動に影響を与えます。海水温が上昇すると、魚は海水温の低い方へ移動します。そのため、魚粉用の漁獲量が減少し、安定供給が出来なくなり、価格が高騰します。

消費者の持続可能な養殖へ関心

水産生物の消費量が増加し続けるのに伴い、消費者は購入する水産生物の持続可能性について考える様になってきています。また、多くの消費者は、他の魚を餌にして魚を育てる過程で、水産資源を乱獲していることに関して納得しておらず、環境に配慮した持続可能な養殖への関心を持つ様になりました。

消費者だけでなく小売店、更には水産物を輸入している国でさえも、持続可能な養殖に取り組んでいること示す認証を取得した生産者を求めるようになってきています。その中で、これらの認証を取得するための方法の一つとして、飼料中の魚粉使用量を減らすことが挙げられます。

 

水産生物栄養における代替タンパク質源の影響

上記の理由から、養殖業界ではタンパク質源の代替品を探し始めました。そして、現在最も広く用いられているタンパク質源は大豆飼料です。大豆飼料は魚粉よりも安価で、季節による影響が少ないため安定供給が可能です。

しかし、魚粉を大豆飼料といった植物性のタンパク質源に変更すると、飼料中のアミノ酸や微量ミネラルなどの必須栄養素の量や利用性が制限されてしまいます。他の植物性タンパク質源と同様に、大豆飼料中にも抗栄養物質が含まれます。その中の1つがフィチン酸です。フィチン酸は微量ミネラルと結合し、水産生物における生体内利用性を低下させます。そして、以下の2つの問題を引き起こします。

  • 水産生物の微量ミネラルの要求量が満たされず、結果として成長の鈍化や健康状態、繁殖成績が悪化する。
  • 吸収されずに微量ミネラルが排出されることで、環境に悪影響が生じる。

以下のグラフは、一般的な養殖飼料原料中の微量ミネラルの利用性の割合を比較したものです。

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水産生物栄養におけるジンプロ・ミネラル

魚粉の使用を減らすには、栄養プログラムにおける微量ミネラル量と供給源を調整する必要があります。更に、微量ミネラル供給源や総給与濃度の規制があるので、養殖業界としても水産生物の要求量と規制の両方を満たす代替微量ミネラル源を探さなければなりません。

例えばEUにおいては、完全飼料中の亜鉛の規制値が、サケ類で180mg/kg、他魚種で150mg/kgと設定されています。欧州食品安全局によると、2016年に発効した新しい規制では、糞尿からの亜鉛の環境中への排泄量を20%削減することが出来るとのことです。そしてそれは、消費者の安全や動物の健康、アニマルウェルフェアを確保しつつ、動物の生産性には影響は与えない量とされています。

つまり、養殖業者はより効果的に微量ミネラルを供給する方法を探す必要があります。

ジンプロ・ミネラルは無機微量ミネラル源と比較して、2〜3倍も生体内利用性が高いので、より少ない添加量で魚類の微量ミネラル要求量を満たし、より良い生産を行うことが出来るでしょう。

養殖栄養プログラムにジンプロ・ミネラルを組み込むことに関してのご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。

 

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